多くの女性が、更年期に起こる不調に悩まされています。更年期には女性ホルモンの分泌量が一気に減少するため、体のバランスが崩れやすくなります。
更年期の不調に対するアプローチは、継続的におこなうことが大切です。
手軽にできる薬膳茶は生活に取り入れやすいため、ぜひ試してくださいね。
更年期とは
更年期とは、女性ホルモンの分泌量によって分けられるライフステージの一つです。女性が40代半ば〜50代半ばで迎える閉経の前後5年、計10年間が更年期にあたります。
更年期には、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌量が急激に低下します。エストロゲンは健康や美容に大きく影響するため、多くの女性が更年期に体の衰えを感じますよ。
更年期に起こる症状が重くて、生活に支障が出てしまう状態を「更年期障害」と呼びます。症状を軽減させるには、十分な睡眠やリフレッシュ、バランスの良い食事などが大切です。
更年期によくある症状
更年期によくある症状は、以下の8つです。
- ホットフラッシュ
- 冷え
- 疲労
- イライラ
- 動悸・息切れ
- 肩・首のコリ
- 不眠
- 肌トラブル
体のバランスが崩れると、体の不調が連鎖的に起こってしまうため、早めの対処が大切です。
ホットフラッシュ
更年期に起こる体の不調には、ホットフラッシュがあります。ホットフラッシュとは、突然首から上が熱くなって発汗し、のぼせた状態になる症状です。
更年期に起こるのぼせや発汗の原因は、自律神経の乱れにあります。
自律神経には、体に対してアクセルをかける「交感神経」と、ブレーキとして作用する「副交感神経」があります。更年期になって女性ホルモンが減少すると、自律神経のバランスが崩れてしまうため、適切なケアが必要です。
ホットフラッシュ対策には、興奮状態を落ち着かせるケアが有用です。腹式呼吸や有酸素運動などを、意識的に生活へ取り入れましょう。
冷え
更年期になると、冷えの症状を訴える女性が多くいます。体の冷えは、血の巡りが滞ってしまうことが原因です。
更年期には女性ホルモンの分泌が低下し、自律神経が乱れます。自律神経の乱れは血管収縮を引き起こすため、末端まで十分な血液が流れず手足が冷えてしまうのです。
上半身のほてりと対照的に、下半身が冷たくなる「冷えのぼせ」という症状にも注意が必要です。体を内側と外側の両方から温めることを意識しましょう。
体の冷えはコリや便秘、むくみなどの症状を引き起こすため、早めにケアしてくださいね。ゆっくり湯船に浸かったり、辛味のある食材を摂取したりすると効果的です。
疲労
更年期を迎えて、疲れやすさに悩む女性が大勢います。疲労感は、代謝機能が低下して、体内に余分な物質が溜まってしまうことが原因です。
更年期に女性ホルモンが少なくなると代謝が悪くなり、「寝ても疲れが取れない」「体が重い」などの症状が起こります。
疲労感が影響して、やる気が出ないという症状が現れることがあります。怠けではないので気負わないようにしてくださいね。
慢性的な体のだるさを感じる際は、生活のリズムを見直すことが重要です。規則正しい睡眠と、栄養のある食事を心掛けましょう。
イライラ
更年期に些細なことでイライラしてしまう症状は、ホルモン減少の影響です。更年期にはエストロゲンの分泌が低下し、感情のコントロールが難しくなります。
「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの代謝は、エストロゲンの分泌量と比例します。気を落ち着かせる作用のあるセロトニンが少なくなると、怒りや悲しみ、不安などの感情が表立ってしまいます。
日光を浴びながら、ジョギングやウォーキングをして心の健康を保ちましょう。消化器官のはたらきがセロトニンの分泌に影響を与えるため、腸内環境の整備も効果的ですよ。
動悸・息切れ
更年期によくある症状の一つは、動悸や息切れです。女性ホルモンは心血管を保護しているため、更年期になって分泌量が減少すると、拍動や呼吸が乱れやすくなります。
心臓の動きや呼吸リズムは、自律神経によってコントロールされています。自律神経が乱れる更年期には、突然胸がドキドキしたり、息が苦しくなったりする場合があるため、無理をせず休息を取りましょう。
動悸や息切れには、心身の疲労が影響している可能性もあります。深い呼吸を意識し、アルコールやカフェインを摂りすぎないように注意しましょう。
肩・首のコリ
体のコリは更年期症状の一つです。筋肉が固まってしまう原因は、更年期に起こりやすい血行不良や筋力の低下にあります。
更年期になって女性ホルモンが減少すると、痛みを感じる神経が敏感になります。肩や首、背中は違和感を感じやすいですが、運動をやめてしまうと血流が滞り余計に悪化させてしまいますよ。
体のコリは、少しずつ動かして筋肉をほぐすことを意識してください。
肩や首のコリは、頭痛や吐き気、眼痛に繋がる可能性があります。重症化を防ぐために、ストレッチや体操を生活に取り入れましょう。
不眠
慢性的な不眠は、更年期のはじまりを予兆している可能性があります。加齢によって女性ホルモンの分泌量が低下すると、自律神経のバランスが崩れ、睡眠障害が起こります。
睡眠時は交感神経に対して、体を休める副交感神経が優位となっている状態です。2つの神経のバランスが崩れると、夜寝付けなかったり早く目が覚めてしまったりなどの症状が現れます。
不眠を改善するには、自律神経の切り替えを促すことが大切です。寝る前にストレッチをしたり、温かい飲み物を飲んだりして、副交感神経を呼び覚ますルーティンを取り入れましょう。
肌トラブル
肌の乾燥や吹き出物は、更年期症状の一つです。女性ホルモンの減少に伴って、コラーゲンやヒアルロン酸が減少することが起因しています。
加齢を重ねるごとに、肌の新陳代謝が衰えます。ターンオーバーが乱れると、夏場でも肌が乾燥したり、刺激によって湿疹ができたりするため、適切なケアが必要です。
更年期の肌ケアで、最も心掛けたいのは保湿です。コラーゲンやヒアルロン酸が多く含まれる基礎化粧品を選びましょう。
食事を気をつけることも肌の手入れに繋がります。コラーゲンを含む鶏肉や、ビタミンが多い柑橘系などを積極的に摂取しましょう。
更年期の不調には薬膳茶でアプローチ
更年期の不調の特徴は、以下の4つです。
- 不調の原因は気血水の乱れ
- 人によって異なる症状
- 症状や体質に合った対処が必要
- 継続的なケアが大切
気血水のバランスを整えたり、体質に合った対処をしたりするには薬膳療法が最適です。薬膳茶は飲む人の症状や体質を考慮しながら作るお茶で、手軽さから生活に取り入れやすい点がメリットです。
不調の原因は気血水の乱れ
更年期の不調は、気血水の乱れが原因だと考えられます。中医学では、エネルギーである気と、栄養を運ぶ血、潤いや排泄に関与する水がバランスよく体を巡っている状態が健康とされます。
更年期を迎えて女性ホルモンが低下すると、不足したり過剰になったりする要素が出てきます。血流の滞りや気の落ち込みという、体からのサインに注意をはらいましょう。
中医学では長年の間、気血水を整える療法として薬膳を用いてきました。薬膳を手軽に生活に取り入れる方法が、薬膳茶です。
薬膳茶は生葉だけでなく、普段から口にする食材も使用するため飲みやすい点が特徴です。
人によって異なる症状
更年期の症状は、人によって異なります。症状の度合いには、体質や生活習慣、遺伝的な要因が影響するといわれています。
更年期には多くの女性がホットフラッシュを経験しますが、通院するほど重度な場合もあれば、気が付かない程度の方もいます。
月経前は女性ホルモンの分泌量が低下するため、更年期と似た状態です。月経前に不眠や肌トラブルなどの症状が出ていた方は、更年期にも現れる可能性があります。
「どうして自分だけ」と気負わず、体調と上手く向き合いながら過ごすことが大切ですよ。
症状や体質に合った対処が必要
更年期の不調は、症状や体質に合った対処をしてください。更年期症状といっても種類はさまざまで、人によって的確なアプローチの仕方も異なります。
とうがらしやしょうがなどの食材は、冷えの症状を緩和しますが、肌トラブルに悪影響を与えてしまう可能性があります。更年期には、症状に合った適切な対処をすることが大切です。
不足している要素やバランスを崩しやすい原因は、体質によって異なるため、まずは自身の体を正確に把握しましょう。
体質を確認する際は、薬膳茶専門店が用意している無料診断も活用してくださいね。
継続的なケアが大切
更年期の症状は、継続的にケアしていくことが重要です。体のバランスが崩れやすい更年期は約10年間続くため、一度症状が緩和しても、不調が再発する可能性があります。
更年期を迎えた女性は、長期的に健康状態を保っていく必要があるため、毎日続けられる手軽なケアが重宝されます。普段の飲み物を薬膳茶に置き換えるだけのアプローチは、生活の中にも取り入れやすい点がメリットです。
女性は40代半ば〜50代半ばの忙しい時期に更年期を迎えます。無理なく続けられる健康習慣で、更年期の症状を和らげましょう。
更年期におすすめの薬膳茶レシピ
更年期におすすめの薬膳茶は、以下の4つです。
- 紅花+黒豆
- マイカイ花+陳皮
- なつめ+当帰
- しろきくらげ+クコの実
薬膳茶は、食材の組み合わせで作用を調節できるため、更年期の不調緩和に最適な療法です。中医学の知識をもとにすれば、自宅でも簡単に薬膳茶作りができますよ。
血流を促進して疲労回復「紅花+黒豆」
疲れを感じやすい更年期の薬膳茶には、血流促進作用のある紅花と、不定愁訴の改善が期待できる黒豆を使います。更年期の不調には、血流の悪化が影響しているため、体を温める紅花を積極的に取り入れましょう。
黒豆はオーブンで30分ほど焼くと、炒ったときのような香ばしさが出ます。紅花と砕いた黒豆をポットに入れ、熱湯を注いだら数分蒸らしてください。
黒豆には女性ホルモンと似たはたらきをするイソフラボンが豊富に含まれているため、更年期の不調に最適な食材です。
ほんのりとした甘みと黒豆の香ばしさで美味しく飲める薬膳茶なので、一度試してくださいね。
爽やかな香りでリラックス効果「マイカイ花+陳皮」
更年期の影響で気が落ち込んでしまう方は、マイカイ花と陳皮を加えた紅茶でリフレッシュしましょう。マイカイ花はバラ科の植物のつぼみで、陳皮は乾燥させたみかんの皮です。爽やかな香りのマイカイ花や陳皮は、気の巡りを良くします。
温かい紅茶にマイカイ花と陳皮をプラスするだけなので、やる気が出ない更年期にもはじめやすいレシピです。紅茶のフレーバーを変えれば、飽きずに楽しめますよ。
紅茶には体を温める作用があり、うつ状態の緩和が期待できます。手軽なティーバッグを使用すればより手軽に作れるため、早速試してみましょう。
血の巡りを良くして動悸を改善「なつめ+当帰」
なつめと当帰を組み合わせた薬膳茶は、更年期の代表的な症状である動悸を和らげます。当帰はセリ科の植物の根を乾燥させた生薬で、血を補う作用があります。なつめは脾胃のはたらきを高めるため、気血の巡りを改善しますよ。
乾燥したなつめと当帰は、水で戻してから使用すると成分が抽出されやすくなります。当帰を入れて15分程火にかけた鍋に、なつめを加えて5分煮出します。当帰が入らないようにざるや茶こしを通してカップに移し、なつめを浮かせましょう。
当帰やなつめは、健康だけでなく美容にも効果が期待されるため、更年期を迎える40代半ば~50代半ばの女性に重宝されるレシピです。
保湿とメラニン抑制で肌のケア「しろきくらげ+クコの実」
更年期の肌ケアには、保湿効果の高いしろきくらげを用いた薬膳茶を飲みましょう。しろきくらげは体に潤いを与える作用があり、保湿効果が抜群です。メラニンの生成も抑制してくれるため、更年期を迎えた際には積極的に取り入れたい食材です。
しろきくらげとクコの実、蓮の実を使ったレシピに挑戦しましょう。しろきくらげとクコの実は、水で戻してから使いますよ。
水の入った鍋にしろきくらげと蓮の実を入れて1時間程煮込みます。はちみつで味を整えたら器に移し、クコの実をのせてくださいね。
クコの実には抗酸化作用があり、アンチエイジングが期待できるため、美容を目指したい方におすすめです。
通販で購入できる薬膳茶「めぐりこまち」
市販の薬膳茶は通販での購入がおすすめです。通販なら自宅から簡単に、気になる商品をチェックできますよ。
薬膳茶で効果を得るには、自身に合った種類を選ぶことが重要です。「めぐりこまち」では、無料の体質診断の結果から最適な商品を提案してくれますよ。
「めぐりこまち」の口コミを確認すると、ほんのり甘い味わいで飲みやすい点が好評でした。
効果が期待できて飲みやすい薬膳茶なら、健康習慣を無理なく続けられるでしょう。
おいしい薬膳茶で更年期を楽しく過ごそう
更年期には、女性ホルモンの分泌が急激に低下するため、体調を崩しやすくなります。人によって現れる不調が異なるため、症状や体質に合ったアプローチをすることが大切です。
「めぐりこまち」では体質診断から自身に合った商品を選べますよ。
おいしい薬膳茶を飲みながら、無理のない体調管理を心掛けましょう。