ストレス太りの原因は、ストレスに対抗しようとする体の反応にあります。生活習慣の乱れや長時間のデスクワークは、ストレス太りを引き起こしやすいため注意が必要です。
肥満を解消するには、睡眠・運動・食事への配慮が大切です。体質に合ったアプローチができる薬膳の活用もおすすめですよ。体型が気になり始めた方は、ぜひチェックしてくださいね。
ストレス太りの原因は?
ストレス太りを引き起こす主な原因は、以下の4つです。
- コルチゾールが筋肉量を低下させる
- ドーパミンが食欲を増進させる
- セロトニン不足で食欲を抑えられない
- インスリン増加で脂肪が蓄積する
体がストレスを感じると、脳や内臓が刺激されてさまざまな物質が分泌されます。ストレスから身を守るための反応が、肥満の原因になってしまうのです。
ストレス太りのメカニズムを詳しくみていきましょう。
コルチゾールによる筋肉量低下
ストレス太りの原因の一つは、ストレスを感じた際に副腎皮質から分泌されるコルチゾールです。コルチゾールの増加によって筋肉量が低下すると、代謝が悪化し痩せにくい体になってしまいます。
ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールは、成長ホルモンの働きを抑えます。脂肪の代謝をおこなったり筋肉を作ったりする成長ホルモンが正常に機能しないと、体内の脂肪が燃焼されず肥満に繋がります。
また、慢性的にコルチゾールの分泌が上昇すると、食欲が増え、糖質や脂質の多い食事を欲するようになります。ストレス太りの悪循環に陥る前に対策しましょう。
ドーパミンが食欲を増進
ストレスによる食欲増進には、ドーパミンが起因している可能性があります。ストレスによる脳の興奮で分泌されるドーパミンは、食欲を刺激するため肥満の原因になります。
人は「食べたい」という感情と、食べたことで感じられる幸福感でストレスから体を守ろうとします。ドーパミンによる食欲の刺激は、ストレスから体を守るための反応ですが、食欲のままにたくさん食べてしまうと肥満に繋がります。
また、ドーパミンによるレプチンの機能抑制も、ストレス太りの原因です。満腹中枢を刺激するレプチンが正常に機能しないと、食欲が抑えられなくなります。
ストレスに対抗しようとする体の反応は、慢性的に続くと肥満を引き起こしてしまうため注意しましょう。
食欲を抑えるセロトニンの不足
ストレス太りは、セロトニンの減少が原因になっている可能性があります。セロトニンと呼ばれるホルモンは、食欲を抑える役割を担っているからです。
ストレスを感じた際に、副腎皮質から分泌されるコルチゾールは、セロトニンの発生を抑制します。食欲をコントロールするセロトニンが減少すると、体が求めている以上の量を食べてしまうため注意が必要です。
また、セロトニンの9割は腸内に存在しています。ストレスによって胃腸に負担がかかると、ますますセロトニンの分泌量が減ってしまいます。
悪循環を避けるためにも、早めのストレスケアを心掛けましょう。
インスリンによる脂肪蓄積
ストレスで体内に増加したインスリンが、肥満を引き起こすケースがあります。インスリンは血糖値を調整してくれますが、体内に脂肪を蓄える作用もあるため、増えすぎには注意してください。
ストレスホルモンであるコルチゾールには、血糖値を上昇させる作用があります。血糖上昇に対応するために分泌されたインスリンは、糖を中性脂肪に変換して、体内の組織に溜め込みます。皮下脂肪や内臓脂肪は落としにくいため、結果として痩せにくい体になってしまうのです。
また、インスリンによって血糖が急激に低下すると、食欲が刺激されます。ますます肥満を悪化させる原因になるため要注意です。
ストレスで太りやすい人の特徴
ストレスで太りやすい人の特徴は、以下の4つです。
- 生活習慣が乱れている
- デスクワークで1日中座っている
- 甘いものや冷たいものが好き
- 食べていないのに太る
ダイエットを成功させるには、肥満の原因を認識する必要があります。自分がストレス太りであるか判断するために、ストレス太りを起こしやすい人の特徴を確認しましょう。
生活習慣が乱れている
生活習慣が乱れていると、ストレス太りを起こしやすい傾向があります。睡眠や食事のリズムが整っていないと、体が食欲をコントロールしづらくなってしまいます。
体内のリズムを整えるには、毎日決まった時間に起床・就寝することが大切です。睡眠リズムが整えば、決まった時間に空腹を感じられます。
夜更かしする日があったり昼まで寝ている日があったりすると、食欲をコントロールするホルモンが正常に分泌されず、満腹を感じにくくなります。
また、間食が多かったり空腹を放置したりするのも、ホルモンバランスを乱す原因となるため控えましょう。
デスクワークで1日中座っている
デスクワークで1日中座っている方は、ストレス太りを起こしやすくなります。長時間心や体を動かさないでいると、気の巡りが滞り、知らず知らずのうちにストレスが溜まってしまう可能性があります。
デスクワークをおこなっていると、仕事のストレスを食べることによって発散しようとする傾向があります。間食するクセが付いてしまったり、思いのほか高カロリーを摂取してしまったりするため注意してください。
デスクワークによるストレス太りを防ぐには、ストレッチをしたり外気に触れたりして、気を巡らせる時間を取り入れることが重要です。
甘いものや冷たいものが好き
ストレス太りしやすい方は、甘いものや冷たいものを好む傾向があります。理由は、ストレスに対抗しようとするドーパミンやセロトニン、エンドルフィンは、甘いものの刺激を受けて分泌されるためです。
ドーパミンやセロトニン、エンドルフィンが分泌されると、幸福感が得られリラックスした気持ちになります。「ストレスを感じたら甘いものを食べる」という習慣が続くと、依存してしまう可能性があるため注意してください。
また、ストレスによって自律神経が乱れると「体が冷たいものを求めている」と誤認してしまうことがあります。
慢性的に甘いものや冷たいものを食べたいと感じる場合は、ストレスが原因である可能性があるため適切に対処しましょう。
食べていないのに太る
ストレス太りしやすい方は、それほどの量を食べていないのに太るという特徴があります。ストレスによる自律神経の乱れは、代謝を悪化させ肥満を引き起こします。
自律神経のうち、アクセルとして機能するのが交感神経、ブレーキの役割を担うのが副交感神経です。2つの自律神経は、優劣を切り替えながら体をコントロールしているため、バランスが崩れてしまうと不調が現れます。
胃腸は自律神経の影響を受けやすい器官です。特に、腸が弱ると水分代謝が落ちるため、むくみやすかったりそれほど食べていないのに太ったりすることがあります。
体型に変化は、体がストレスを感じているサインかもしれません。生活を見直して、ストレスの原因を探してみましょう。
参照:瀬戸佳子 (2024) 『気血スープ』文化出版局
参照:櫻井大典 (2021) 『漢方的おうち健診』学研プラス
すぐに始めたい!ストレス太りの解消法
ストレス太りを解消する方法は、以下の4つです。
- 1.十分な睡眠時間を確保する
- 2.適度に体を動かす
- 3.朝日を浴びる
- 4.食事バランスを意識する
解消しにくいストレス太りには、適切な方法でアプローチする必要があります。睡眠・運動・食事を中心に、体のバランスを整えることを意識しましょう。
1.十分な睡眠時間を確保する
ストレス太り解消法の一つは、十分な睡眠時間を確保することです。睡眠時は交感神経と副交感神経が切り替わるため、体のリズムを整えるのに重要な役割を担っています。
交感神経は日中の活動時間に、副交感神経は睡眠しているときに優位となります。睡眠時間が短すぎると、副交感神経が体を休められなくなってしまうため、健康や美容に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、睡眠については時間を長くするだけでなく、質を向上させることも重要です。就寝前はカフェイン入りのドリンクを避け、携帯電話の使用も控えましょう。
2.適度に体を動かす
適度に体を動かすことは、ストレス太りの解消に有効です。運動には、不快なことから気をそらす作用や、体内の要素を循環させる効果があります。
運動は減量だけでなく、ストレス発散にも効果的です。ストレスが溜まると体を動かすことが億劫になりがちですが、適度な運動で少し汗をかくと気の巡りが良くなって心がすっきりします。
特に、リズミカルな動きや呼吸を意識すると、セロトニンが多く分泌されます。音楽に合わせてウォーキングや体操をおこなってみるのも良いでしょう。
3.朝日を浴びる
ストレス太りを解消するには、朝日を浴びることが大切です。朝日を浴びるとセロトニンの分泌が促進されるため、自然と気持ちが落ち着いてくるでしょう。
起床後に朝日を浴びて脳を刺激すると、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌されます。セロトニンは怒りや不安な気持ちを落ち着け、精神を安定させる働きがあります。
また、朝日を浴びて分泌されたセロトニンは、夜になるとメラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンに変換されます。メラトニンは、眠気を誘ったり睡眠リズムを整えたりする作用を持つので、質の良い眠りを実現できます。
骨や肌の調子を整えるという健康面でのメリットもあるため、朝日は積極的に浴びましょう。
4.食事バランスを意識する
ストレス太りを解消するには、 食事バランスを意識することが大切です。中医学では、五臓六腑の整った状態が健康であり、体内の器官を活発に働かせるには食事が重要だと考えられています。
五臓(肝・心・脾・肺・腎)の働きは、六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)で支えられています。ストレス太りで悩む方は、肝の機能が弱まっている可能性があるため、酸味のある食べ物や香りの良い食材を取り入れるのがおすすめです。
また、食べることがストレスになると、自律神経が乱れて肥満を悪化させてしまいます。美味しい食事を楽しく食べることを意識しましょう。
ストレス太りには薬膳が最適
ストレス太りには、薬膳によるアプローチが最適です。薬膳をおすすめする理由は、以下の3つです。
- 天然由来で安心
- 体質に合ったアプローチが可能
- 継続できる手軽さ
中医学においてストレス太りは、気の巡りが悪化している状態だと考えられます。薬を使用せず、原因に合ったアプローチができる薬膳はダイエットに最適です。
手軽に薬膳を取り入れられる方法もあるので、注目してくださいね。
天然由来で安心
薬膳は天然由来の食材を使用するため、どなたでも安心して始められます。人工的に作られる薬やサプリメントとは異なり、副作用の心配が少ない点が薬膳のメリットです。
自然の力によるアプローチは、体への負担を軽減します。体に負担をかけないダイエット法は、健康に配慮できるだけでなく、リバウンド防止にも効果的です。
薬膳は体質の改善にも期待できます。無理なく生活に取り入れて、太りにくい体を目指しましょう。
人によっては、食材にアレルギー反応が出たり体質に合わなかったりする場合があるため、初めて食べる薬膳は少量から試してくださいね。
体質に合ったアプローチが可能
薬膳では、食材を自由に組み合わせて使用するため、体質に合ったアプローチが可能です。
同じ「太った」という症状であっても、原因は人によって異なるため、一人ひとりに合う対処をおこなうことが重要です。
中医学では、気(エネルギー)・血(栄養)・水(潤い)の巡り方によって、体質を6つに分類します。ストレス太りを起こしやすいのは気滞タイプで、気の循環が滞ってしまっていることが肥満の原因となります。
気滞タイプの方は、普段の食事に柑橘類やハーブなど香りの良い食材をプラスしましょう。気の巡りが良くなればストレスが軽減され、肥満防止に繋がりますよ。
参照:水田小緒里 (2020) 『いちばんわかりやすい五臓六腑のととのえ方』河出書房新社
継続できる手軽さ
手軽に取り入れられる薬膳は、継続しやすいためダイエットに最適です。ダイエットの効果が現れるには最低でも1ヶ月ほどかかるといわれているため、続けやすい方法を試しましょう。
無理な食事制限やハードな運動は、長続きせずリバウンドする可能性も高いです。ストレス太りの解消を目指すなら、体や精神面への負担が少ないアプローチを選んでください。
薬膳では、普段の食事を少し工夫するだけで体をいたわることができます。
より手軽さを求める際は、薬膳茶もおすすめですよ。普段のドリンクを薬膳茶に置き換えるだけで、体のバランスが整い痩せやすい体質を目指せます。
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